経済政策

福祉の党 経済政策案2019

この経済政策は福祉の党が関わる政治勢力が国政に影響力が及ぶように成長したら、本格的に実現するものです。

まずは2019年の日本経済の展望を見てみます。ちまたでは、失業率の改善や景気回復が継続し「いざなぎ越え」などと、威勢のいいフレーズが新聞やテレビなどの大手メディアを中心に溢れておりますが、見通しは全くもって明るくありません。少なくとも、3つの危機が待ち構えているのであります。


3つの危機が日本経済を襲う

ひとつは、10月に予定されている消費税の10%への引き上げであります。消費税とは、消費への罰金でありますので、当然のことながら、消費に低迷の圧力がかかります。消費とは、投資と合わせた「需要」を構成するものです。需要とは「名目GDP」そのものです。ただでさえデフレが継続し、名目GDPの伸びが低迷しているにも関わらず、それを助長する政策が予定されていることは正に自殺行為です。

2つ目は、オリンピック投資の終焉です。2020年に東京オリンピックが開催されますが、それに伴う各種投資は、19年中に終了いたします。でなければ、準備が整わなかったことになりますよね、オリンピックという巨大な需要が消えるのです。企業にとって大きな仕事がなくなるわけですから、その分、業績が悪化するのは容易に想像できるでしょう。

3つ目は、「働き方改革」に伴う残業規制です。19年中をめどに各企業に残業規制が導入される見通しですが、規制すればするだけその分の残業代が減ります。その数字たるや、なんと5~8兆円と予想されています。


計画経済の導入を!

そこで提案するのは、「計画経済」の採用です。これは要は、民間の経済活動をそのまま放っておく(自由放任)のではなく、政府が適切に管理すればいいということであります。決して政府が仕事と給与を等しく国民に振り分ける、ということではありません。ここで大切なのは、経済活動を完全な自由放任にすることと、法律などの規制でガチガチに固めることとの間には、無限のバリエーションがある、という感覚を持つことです。すなわち、日本の経済状況に沿って、民間の経済活動が円滑に進むように、政府が補助的な政策を打つことです。


デフレ脱却のための財政出動

補助的な政策というと、法律を新たに定めたり、などということを想像しがちですが、まずは経済政策の王道、「財政出動」を提言します。

現在の日本経済はデフレにあります。デフレとは、総需要の不足で生じる経済現象であります。デフレとは、物価の継続的な下落であり、言い換えれば通貨価値の上昇です。通貨の価値が上昇するということは、お金を使わないでいる方が合理的ということになります。

つまり、民間企業や個人がお金を使って消費や投資をしなくなるということです。すなわち、一旦デフレに陥ると、民間企業が総需要の不足分を埋めて、デフレから脱却することは不可能ということになります。では、どうするのか。政府が財政出動して総需要の不足分を埋め合わせれば良いのであります。

ここで反論が予想されるのが、「日本は国の借金が多く、財政破綻寸前だ。だから財政出動など不可能だ!」という意見です。この「財政破綻論」、実は全くのウソです。日本政府の借金は100%自国通貨建てです。そして政府の子会社である日本銀行は通貨発行権を持っています。政府の負債など、日本銀行が買い取ってしまえば、それで問題ありません。だから、デフレ脱却まで、政府は財政出動を続ければよいというわけですが、財政出動を阻んでいるのが財務省です。


財務省が本当の敵

財務省による緊縮財政の圧力は凄まじいものがあります。経済が回復しそうになると、早すぎる増税・引締めで景気の自律的な回復をつぶし、結果的に補正予算を必要にしてきたのは当の財務省とその影響下にある日銀であります。とにかく財務省が日本経済の本当の敵なのです。これを忘れてはいけないのであります。


経済成長は可能

わが国は、内需抑制政策が橋本構造改革以前から着々と行われて来ましたが、それがなかったら、内需率7,8割はあった賑やかな国であった未来もあるわけです。地方の過疎都市も高層ビルが立ち並ぶ豊かな国へと。

わが国人民にとって不幸なのは、小泉政権時代の好景気は、小泉構造改革や規制緩和の成功ではなく、米帝の不動産バブルの恩恵だったことです。しかし、なまじ景気が良くなったばかりに、後継の安倍政権も「構造改革だ!自由貿易だ!規制緩和だ!」と、間違った経済政策を踏襲したのです。

構造問題は、どの国でもありますが、外国はどうにかなっているのであります。日本も、構造問題がありながらも正しいマクロ経済政策(金融・財政政策)を行って経済成長させていくべきです。

資源の少ない日本が経済成長するには、高い教育と高い技術力は大事です。そして格差の大きな国は成長しません、格差解消が経済成長に繋がります。貧困を解決するのは再分配ではなく経済成長なのであります。


経済統合に規制を

わが国には現在、TPP11協定(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)、日欧EPA(日EU経済連携協定)、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)という3つの経済統合が始動、または成立へと進んでおります。TPP11は当初、日本にマイナスの影響が大きすぎると、危険視していた方も多かったのでありますが、しかし米帝の離脱より、結果的に日本は環太平洋において、EUでのドイツ、NAFTAでの合衆国、ASEANでのタイ、のようなポジションに就くことになったのであります。これが日本の経済や外交・安全保障の助けにどれだけなるかは、計り知れないものがあります。

しかし、一方の、日欧EPAとRCEPという経済統合において、勝者する国家は存在しないのであります。デフレの今、経済統合を拡大することは経済に悪影響を与えることになります。経済統合により、安い農産品や工業製品が日本に入ってくると、国内の生産者が激烈な価格競争にさらされることになります。そうなると、製品の価格に下落圧力がかかり、そこで働く人の給料が下がります。となると、その人の消費が減り、その分の需要が減り、全体の物価も下がります。つまり、インフレに悩んでいるのであればともかく、デフレに悩む今日、経済統合の推進は経済に悪影響を与えるといえます。よって、政府は関税をむしろ上げて、保護貿易を推進しなければなりません。


税制や補助金で産業を保護

政府には税制の管理や予算配分という強大な権力を有しています。それをフルに活用し、需要が拡大している介護、土木・建設、運送などの分野に十分な供給能力(労働者)が行き渡るように、保護・優遇することが必要です。

たとえば、介護でいえば、今は特に人が足りていません。その理由は労働に見合った十分が支払われていないためです。であれば、政府が介護報酬を引き上げ、待遇改善を後押しすればよいのです。

また、土木・建設でいえば、現在は人手・技能者不足が進んでいます。理由は、ここ20年間の公共事業バッシングによって仕事が減り、十分な人材投資が行われていないためであります。そうであるならば、政府が公共事業に大々的かつ継続的に予算を配分し、当面の仕事を確保することが賢明です。そうすれば、土木・建設会社の経営者も、安心して人材投資を行ってくれるはずです。

ほか、ほとんどの産業で人手不足が進んでいます。それに対して、機械化やIT化などで各社が対応を進めています。その機械化やIT化のための技術開発に、政府が補助金を大々的に交付する。そうすれば企業は率先して開発に取り組むのではないでしょうか。


結語

もちろん、日本企業が国際社会で勝ち抜いていくには、グローバリゼーションの論理を受け入れざるを得ないことは理解できますが、国益を守るという視点からグローバリゼーションとの折り合いを模索する発想も必要であるように思います。国際政治における権力関係は、大国の行為に追随することを余儀なくされますが、独立した国家として、大国の理論に巻き込まれない第三の道を模索することが重要です。